2.04.2021

私が2020年に買って良かったものNo.1游明朝体&游ゴシック体!


Matbirdです。2021年1月30日に開催された広告業界の新年会「クリエイター合同新年会」(※1)のBGMをお手伝いさせていただきました。今年は流行病の影響の中でも、オンラインで開催され、私も参加者の一人として参加させていただきました。
短時間の小グループでのおしゃべりを何ターンかさせていただいたのですが、運営側の設計・段取りと司会の益田真里子()さんの手際が大変良く想像以上に楽しませていただけました ^_^

そこで出されたお題に「2020年に買って良かったもの」というものがあったのですが、ここではそれを少し掘り下げて書かせていただきます。

私は、「2020年に買って良かったもの」として2つ挙げました。1点目は業界ウケを狙って、「字游工房」の游明朝体()&游ゴシック体()フォントを挙げました。2点目として一般ウケを狙って、ファッションブランド「REFEREE」()の縮絨ジャケットを挙げました。「REFEREE」は、元コムデギャルソン岐阜店のスタッフさん達が立ち上げたブランドです。
新年会では、そこのコムデギャルソン・ジュンヤワタナベマンの初期のジャケットをオマージュした縮絨ジャケットを中心に話ました。どんなデザインのものかはお会いした時にお見せします(笑)
ここでは「字游工房」の游明朝体&游ゴシック体フォントについて書かせていただきます。「字游工房」のフォント群は、2020年秋からモリサワパスポートに収録され、多くのユーザーが使えるようになったのですが、それを私はあえてパッケージで購入しました。ワープロ文字に何を使うのか??? ということを真剣に考えた話ですが、よろしければ少しお付き合いください。

私がこの時期に游書体をパッケージで購入した理由は、私はWindows 10でビジネス文章用に使っているのですが、游明朝体&游ゴシック体フォントは、私の考えにかなり合う! かなり理想に近い! フォントファミリーだからです。また、加納佑輔さんがエレメントに丸みがあるフォントは見た目の感じが良いことをかなり昔から突き止めていました。そんな話を聞かされていたので、私もしっかり使ってみたいと思っていたということもあります。ちなみに具体的に購入したものは、游ゴシック体M、B、E、明朝体M、D、Eの6本です。
私はフォントのサブスクリプション(以下サブスク)は検討中でまだ入っていません。もしサブスクに入ったとしても2台目用や緊急用にもあると便利ですし、サブスクを止めたら使えるフォントが全くなくなるのも困りますのであったらあったで便利だと思います。
また、2021年1月18日に写研の書体をOpenType化して2024年から順次発売していくというニュースが流れました。写植の名作書体に石井明朝・石井ゴシックがありますが、仮にそれらがOpenType化されても、そちらは字面が大きくないので、現代のPCで横組みが主体の文章では字游工房の游明朝体・游ゴシック体の方が適していると私は考えています。また、本蘭明朝・本蘭ゴシックというものもありますが、こちらは仮名がニュースタイルに寄り過ぎ、中でもゴシック体の仮名が「写研の最新作!」というほどはカッコよくはないので私の興味から少し外れます。
ニュースタイルの仮名って私の意見だけでなくて、印刷物を見ていても残念ながら実際あまり人気がないので、フォントのメーカーさんにはその点をもっと分かって欲しいと思います。

私のPCの基本フォントの理想は次のようなものです。明朝体は、①仮名は本文用のオールド仮名系のデザインで、②欧文・アラビア数字はセンチュリー系かギャラモン系が良いです。
ゴシック体は、③仮名は明朝体を参考に作られたしなやかさのある仮名。④欧文・アラビア数字は、ヘルベチカ系かフランクリンゴシック系が良いです。
明朝・ゴシックを横断する事柄としては、⑤明朝体の本文で、ゴシック体が太字になれる必要があります。⑥字面の大きさは、やや大きめの中庸。⑦太さは3~4段階で、⑧同じデザインでグラデーションになっている。⑨可能ならば明朝体とゴシック体は共通した設計思想の下にある方が良い、といったところです。これをAdobeのInDesignやIllustratorの合成フォントの機能を使わず、素のまま達成できているものがベスト。
コレ、実はありそうで無いんです!
「えー。そんなの普通じゃーん」と思ってしまう人も多いと思います。先の理想に挙げたフォント達は定番中のド定番のみですから。でも市販されているフォントをよく見るとこれらの要件を全て満たすフォントファミリーって意外と無いのです!!!

では、実際に游明朝体、游ゴシック体のデザインを見てみましょう。


〈図版1〉
【明朝体】①秀英明朝の本文用に似たオールド仮名のデザインです。一般にウケているのは築地五号系の仮名ですが、秀英明朝の本文用タイプでもOK! ②欧文・アラビア数字はセンチュリー系です。



〈図版2〉
【ゴシック体】③仮名は游明朝体を参考に作られたそうです。強い方が良いのですが、強すぎず、しなやかでGood! ④欧文・アラビア数字は、フランクリンゴシック系です。



〈図版3〉
【明朝・ゴシック横断事項】⑤フォント側の問題というよりもどちらかというと私がどのウェイト選択するかの問題ですが、ちゃんと明朝体の本文の太字になれています。⑥字面の大きさは中庸です。⑦太さは最低限で3段階で購入しました。4段階ならなお良いですね。⑨游明朝体に合うゴシック体としてデザインされていると資料でも謳われていますので共通した設計思想の下にあります。

⑧同じデザインでグラデーションになっているという点は、游ゴシック体M、B、E、明朝体M、Dまでは同じデザインのグラデーションに、なっています!
しかし、唯一明朝体のEが路線の違うデザインになっています。横画が細く、肉付けの抑揚も大きく、仮名が秀英初号っぽいデザインになっており、別格なデザインになっています。これはこれで見出し書体としての素養を備えられていて拡張高く素敵です。ただ、私の主な用途であるビジネス文章にはかなりセクシーになってしまうので、明朝体のEについても秀英明朝の本文用タイプを太くしたようなデザインであって欲しかったです。でも、これも買って使わないとわからなかったことなので、これも含めて買って良かったとは言えます。
游明朝体の(Bと)Eについて秀英明朝の本文用タイプの仮名のものをデザインして、出してくれるともっと嬉しいです。もし出たらすぐ買います!!! その年の買って良かったものNo.1枠確保済みですので、字游工房さん! もしくは私の案に乗ってくださるOSメーカーさんかゼネラルフォントベンダーさん! どうかよろしくお願いします ^_^/

ここでは私の話ばかり書いてしまいましたが、お会いした時に皆さんの「2020年に買って良かったもの」も聞かせていただけると嬉しいです。ではまた!

※1 クリエイター合同新年会 (公)日本広告写真家協会〈APA〉中部支部、コピーライターズクラブ名古屋 〈CCN〉、(公)日本グラフィックデザイナー協会 〈JAGDA〉愛知地区、(一社)日本モデルエージェンシー協会 名古屋支部 〈JMAA〉主催
※2 図版の文字組みアキ量は、おぢんこと、はあどわあく・大石十三夫さんの設定を使用しています。
※3 図版の例文は、Adobeの合成フォント機能に出てくる例文を一部改変して使用しています。

12.18.2020

文芸出版業界を描いたコミック、『ようこそ!アマゾネス☆ポケット編集部へ』が衝撃的におもしろい



ご無沙汰しております。的場仁利です。いろいろありまして前回の投稿から6年経ちましたが、「デザインナイト()」というイベントのオーガナイザー兼DJのMatbird(マットバード)としてデザイン業界に関わらせていただいています。これからはMatbirdと呼んでください。

「デザインナイト」のことは追々お話させていただくとして、今回は2020年11月12日に第二巻も刊行されて話題沸騰中のコミック、ジェントルメン中村さんによる『ようこそ! アマゾネスポケット☆編集部へ』(講談社)のおもしろさを紹介させていただきます!

このお話は、出版業界を描いたコミックなのですが衝撃的におもしろいのです。
私はSNSで知りもちろんらくだ書店()で購入し。仕事も忘れて一気に二巻とも読破してしまいました。私もグラフィックデザイン、商業印刷、出版印刷に携わってきたのですが、常にニヤニヤ&大爆笑の連続でした。これは、「文字」に興味のある方には超おすすめです!

この作品は、なぜか屈強な女性編集マンばかりの文芸編集部を舞台に、濃すぎるタッチと熱すぎるストーリーで「本のプロ」を描くお仕事漫画。一話完結型で、新人編集者の白柳紀乃子(しろやなぎきのこ)が編集長の才堂厚子(さいどうあつこ)他屈強すぎる先輩達の背中を見て成長していくストーリーです。
先ず『北斗の拳()』のようなタッチが独特すぎる異彩を放っています。
また、表紙から始まっている特殊なルビ遣い、いわゆる「ルビ芸」に笑わされます。文芸出版とは関係ありませんが……第20話で公私混同にアニータ()を振っていたのには大爆笑でした。

出版の専門用語とマニアックな話が満載。私も達筆の文字を結構読めてしまうのですが、第5話の達筆読解では、読めるだけでなくその先のもう一つ先まであって深すぎる奥行に脱帽です。

毎回登場人物達のプロのせめぎあい=立場の違いによる一触即発のバトルに発展するのか!?というシーンが見どころです。そして仕事への真摯すぎる思いが炸裂し、バトルの状況が一転し、作品中で「ほっこり」と表現される超さわやか・超ハッピーエンドでまとめられ、絵柄のタッチとは似つかわしくないポジティブなオチに小恥ずかしい感情にさせられ、毎話笑ってしまいます。

登場人物は毎回個性的ですが、実在の人物がモデルになっているキャラクターも登場します。年間一年の日数よりも多い!?数の本の装丁を手掛ける日本を代表する装丁家で、モリサワのディクショナリーのデザインも手掛ける、文字・DTP界の大先生でもある坂野公一さんをモデルにした装丁家坂戸公介(さかどこうすけ)が登場するシーンが見逃せません。
坂戸公介は、見た目もヨウジ・ヤマモト()を着こなすザ装丁家の坂野さんそのまま。「装丁家は作家の無理難題を受け止めるキャッチャー」とは、坂野公一さんの言葉とのことで、坂野さんご本人もコミック以上の熱気。装丁家坂戸公介は、第一巻・第二巻ともに登場する準レギュラー(?)になっています。
第6話に、装丁家坂戸が『虚空の河』という本の表紙デザインを提案するシーンが出てくるのですが、このお話に登場する前までのデザイン案の変遷を坂野公一さん本人が実際に作られ「ジェントルメン中村のホッコリブログ!!()」で公開されています。作ってしまうとはサービス精神旺盛でおもしろすぎです! もちろんこちらも見逃せません。

坂野公一さんはもちろん『ようこそ! アマゾネスポケット☆編集部へ』の装丁も手掛けられており、この作品のデザインについて日本語デザイン研究会にお話しくださりました。


Matbird)いつもお世話になっております。『ようこそ! アマゾネスポケット☆編集部へ』の単行本のデザインのポイントをお聞かせください。

坂野公一)特に主人公の才堂厚子が社内のファッションリーダーで、そんな女性編集者達のお話なので、カバーはカラフルでファッショナブルな雰囲気の色使いにしています。書体のセレクトもポップで派手目なものを選び組み合わせています。ちなみに装画自体はモノクロ線画で彩色は坂野が施しています。
本文は日ごろ主人公たちが作っている『アウトポケット』という雑誌の体裁を模したデザインにしています。扉や目次をご参照ください。カバーと真逆で落ち着いた明朝系の書体を使って文芸誌然な雰囲気を出しています。
総じてジェントルメン中村氏の力強い絵との相性を考慮したデザインバランスを意識しています。

Matbird)ご解説ありがとうございます。さすが意図通りの仕上がりですね。表紙の力強い絵との相性も絶妙で、カラフルポップに仕上がっていますね。表紙の印刷について、色がとても綺麗ですが色指定は特色なのでしょうか?

坂野公一)カバーはご指摘のとおり特色を加えた5色刷りです。今回の第二巻は、Pantoneの鮮やかなオレンジを使いました。第一巻は、いわゆる「ケイピン」と呼ばれる蛍光ピンクを。

Matbird)本文の目次やコラムは、本編に対してレイアウトやフォントのメリハリがきいていて、コミックっぽくない上品さで文芸書編集部の雰囲気がとても出ていますね。この作品はルビが特徴的なのですが、やはりAdobe InDesignを使われているのでしょうか?  

坂野公一)本文は全てInDesignで作っています。坂野が担当したのは扉や目次などのページのみ。本文は印刷所でセリフを置いているのですがそれもInDesign使用です。  

Matbird)細かくご説明くださり恐縮です。今回坂野さんのデザインの発想に触れることができ、また坂野さんの卓越したお仕事にはツールもInDesignをはじめとするより品質の高いものが使われている一端に触れることができとても勉強になりました。ありがとうございました。 

『ようこそ! アマゾネスポケット☆編集部へ』は、一般の方には日頃うかがい知ることができない出版業界の舞台裏を垣間見ることができ、業界関係者にはマニアックかつアルアルなコミックに仕上がっていて読みごたえ満点でおすすめです。皆様ぜひご一読を!!

追伸:MC紳士さんにもデザインナイトで共演いただきたいです!


ようこそ! アマゾネス☆ポケット編集部へ(講談社BOOK倶楽部)https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000319959
ようこそ! アマゾネス☆ポケット編集部へ2(講談社BOOK倶楽部)https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000347789

坂野公一/welle design 株式会社 http://www.welle.jp/

9.03.2020

ウェブタイポグラフィの講座

 ナルホ堂 書体&タイポグラフィ企画第2弾として、『クリエイターにも知って欲しい ウェブタイポグラフィ活用講座』を開催します。

話題の書『ウェブタイポグラフィ』の監訳をされた、鈴木丈さんに登壇していただきます。『ウェブタイポグラフィ』は『ウェブ』とありますが、タイポグラフィを勉強したい人は必読の本だと思います。ウェブと紙媒体の違いとしては、サイズの概念がウェブの場合は相対的であるといったところでしょうか。ページものをあまり扱わない、チラシなどがメインのグラフィックデザイナーは、文字まわりを数値で管理することが苦手な方が多い印象です。これは、デザインを学ぶときにまずIllustratorで制作することから始めることが多いことが主な原因だと思います。真っ白なアートボードに自由自在にレイアウトできることは一見魅力的ですが、タイポグラフィを学ぶにあたっては、かえって遠回りになると思います。文字の大きさや行間設定、配置など、タイポグラフィは、数値(グリッド)を意識するだけで、効率的に美しさと読みやすさが実現できます。この機会に、本格的なタイポグラフィの入口を体験していただきたいと思います。オススメの講座です。




◉お申込はこちら

◉協力


11.24.2019

書体が美しいカレンダー2020

これまで本ブログで紹介してきた、カレンダーですが今回は量産しました。
限定150部、自分が「あったらいいな」と思う形を追求しました。

-----------------------------------
インテリアにこだわる人に使って欲しいカレンダーです。書体に拘りのあるグラフィックデザイナーの作者が、長年サンプル制作で改良を重ね、5年目にして完成させたカレンダーです。

・インテリアを損なう要素を一切排除しました。
・あえて製本せずに1枚ずつ独立した仕様なので、必要な枚数だけ壁に貼って使用できます。
・使用する書体にこだわり、適切な空間処理でデザインの美しさを追求しています。
・月ごとに違ったレイアウトを楽しめます。
・上部中央に直径3㎜の穴が空いています。ピンや釘などにかけて使用するか、マスキングテープで壁に貼るなど、使い方は自由です。


用紙:ヴァンヌーボVGスノーホワイト(表紙:淡クリームキンマリ)
サイズ:A4(297mm×210mm)
12枚綴り
デザイン:加納佑輔 【ネット販売限定特典】

書体を愉しむしおり×2枚 ※配送について:レターパックライトにて配送いたします。


【販売サイト】
minne
CREEMA
STORES (ナルホ堂販売)



10.25.2019

【イベント】
フォントバー

栄でちょっと変わったイベントをやります。

フォントバー in Nagoya(ナルホ堂スピンオフ企画)

フォントについて語りたいマニアックな方! 初心者だけど興味のある方! デザインが好きな方! どなたでも大歓迎!
・主 催:加納佑輔(名古屋意匠勉強会ナルホ堂メンバー)
・開催日:10月28日(月)
・参加費:通常オーダー+500円 事前申込不要
・時 間:19:00–(イベントは21:00終了・途中入退室自由)
・会 場:SOUND BAR MiRAi

[内容]
・「仮名書体をたのしもう!〜おすすめ合成フォント50選」(加納)
・飛び入り歓迎! 発表コーナー(書体について・好きなデザインについて参加者が発表)
・クリエイター交流会

BGM DJs MATBIRD, TOCK, DICЁ, MASAA
(音楽とともに楽しめるイベントです。講演が聞こえなくなることはありません)

[イベント募集]
SOUND BAR MiRAiさんは、毎月第4月曜日を「デザインNight」として、クリエーターのためのイベントを開催しています。イベントを開催したい人や興味のある人はご連絡ください。

SOUND BAR MiRAi
〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄四丁目3番15号 丸美観光ビル1.5階
電話 052-684-8077
http://miraipj.com/mirai/


【参加される方へ】

・来店時に1ドリンク注文後、案内された席におかけください
・お席にて、ナルホ堂スタッフがイベント参加費500円を徴収いたします
・領収証が必要な方は、ナルホ堂スタッフまでお知らせ下さい
・講演中の途中参加・退席は自由です
・お食事は、カレー、ローストビーフ丼をご注文いただけます。カウンターまでどうぞ
・講演は19:30より開始します

【発表コーナーについて】
・フォント・タイポグラフィ・デザインなどについて、語りたい方はモニタ横にて自由に発表できます
・初心者・マニアともに大歓迎です!
・会場にはモニタに接続できる、MacBook、ライトニングケーブルを用意していますので、
お持ちのPDFデータや、iPad、iPhoneにて投影ができます。Wi-Fiも完備しています

【交流会】
・イベント後半「歓談タイム」にて、参加者同士の交流ができます。名刺交換や宣伝チラシなどの配布も自由です

【ごちゅうい】
・デザインNightは、デザインに関わりを深める場です。宗教、政治、デザイン業界やメディア業界と関連がない業種の勧誘はご遠慮ください。参加者全員がお互いのビジネスや価値観を尊重し、敬意を表しあえる関係を大切にしていきたいと考えておりますのでご理解とご協力をお願いいたします。
・動画撮影はご遠慮ください



【ダウンロード】
フライヤーデータ

3.21.2019

セミナー
中村書体と筑紫書体

4月21日に、名古屋の国際デザインセンターで「名古屋意匠勉強会ナルホ堂」と「フォントプラス」のコラボレーションセミナーとして、「中村書体と筑紫書体」を開催します。「ゴナ」「ナール」他多数の名作書体を生み出している中村征宏さんと、今話題の筑紫書体の作者、藤田重信さんをお招きして、自身の制作した書体について語っていただきます。さらに、中村さんと藤田さんの対談も開催します。
このセミナーは「フォントおじさん」でおなじみ関口浩之さんの協力により、実現しました。
愛知県出身者には、凄いタイポグラファ(書体デザイナー・グラフィックデザイナーなど)がとても多いにもかかわらず、タイポグラフィに関するイベントやセミナーが少ない現状をどうにかしたい、と考えてずっと活動してきましたので、嬉しい限りです。

3月19日に募集を開始したところ、反響が大きく、3月21日現在で多数の申込みをいただいています。先着順なので早めの申込をお勧めいたします。
今回のフライヤーでは、どうしても「ゴナ」「ナール」を使わねば! というこだわりで、写植アウトラインサービスを利用しました。その他の部分は「ハイパースクエア(中村さん作)」と「筑紫書体」を使用しています。イラストはおなじみ安楽雅志さん。書体には詳しくないにもかかわらず、セミナーのコンセプトを見事に表現してくれました。

「名古屋意匠勉強会ナルホ堂」は、昨年から開催している「そうさす・TIPTOP・ひげラク図絵社」の合同セミナーシリーズから発展し、クリエイター向けのイベントやワークショップ・セミナーなどを積極的に開催するユニットとして活動を始めます。

「日本語デザイン研究会[中部]」は、「ナルホ堂」イベントをメインとして活動しますが、加納佑輔個人の活動として今後も継続します。

ナルホ堂ロゴマーク
(マーク:中森浩二/ロゴタイプ:加納佑輔)

マーク部分は中森浩二さん(TIPTOP)作。「!」「?」マークを融合させたアイデアで、クリエイターの驚きや発見を表現しています。文字部分は加納佑輔(そうさす)作で、ダジャレっぽいネーミングを「ちょっとまぬけ」な感じでレタリングしました。下部の「名古屋意匠勉強会」部分は「UD角ゴC80」を加工したものです。

【ダウンロード】
フライヤーデータ

【お申込】
申込みフォーム


【関連リンク】
フォントワークス/4/21(日)名古屋意匠勉強会ナルホ堂主催「筑紫書体と中村書体」に藤田重信が登壇します
FONTPLUS/4/21(日)『中村書体と筑紫書体講座』を共催します(powered by FONTPLUS DAY in 名古屋)

3.11.2019

UVインクジェット
プリンタ
出力実験

2019年3月6日に、名古屋のクリエイティブビジネススペースコードにて「UVプリンター活用術セミナー」が開催され、「UVプリンター実例・提案」のコーナーで参加しました。今回はローランド社製のUVプリンターでした。

以前からUVインクジェットプリンター(違うメーカー製ですが)は、名刺など自分用のツールに活用していたのですが、この機会にいろいろ試してみようと考え、今回は今まで使用したことのない紙やクリアインキ(透明ニスのようなもの)で出力してみました。

今回使用した紙は「グリスター」の「ゴールド」。表面はゴールドで裏面が黒い、すこし変わった紙です。

出力結果です。

グリスター・ゴールド表面
通常印刷に、「亥」「2019」部分のみクリアインキ 

グリスター・ゴールド裏面
通常印刷・ホワイトインキ、「亥」「2019」にクリアインキ

同じクリアインキでも、使用した紙の質感と、通常のインキの上に乗せる場合と、ホワイトインキ+通常インキ(この場合赤)の上に乗せる場合で、かなり仕上がりが違いました。表面は思った通りの出力結果でしたが、裏面は意外な結果となりました。

裏面拡大
クリアインキ本来のなめらかな質感ではなく、
所々インキが浮いて、ボコボコした表面に

私以外の参加者でも、思うようにインキが載らなかったり、染みこんでしまったりしたケースがあり、UVプリンターにも色々な課題があると感じました。
これが滑らかなアクリル板や、スマホケースなどだと、きれいに出力され、グッズの製品としての品質は十分にあると感じました。一応、「プライマー」と呼ばれる下地処理剤を前もって塗布すればインキの乗りは格段に良くはなるのですが、相性の悪い素材だとそれでも厳しい物もありました。

小ロットでも、高品質で様々な素材に印刷できるUVプリンターは、色々な可能性があるように思いました。今回の「実験結果」はローランド社さんに共有され、欠点も改善されてゆくことと思います。